永澤寺は応安年間(1370年頃)に、後円融天皇の勅命により、通幻禅師が開かれた曹洞宗の禅寺です。後に、徳川家康公から勅願所として十万石を与えられるなど、寺歴600年を越す格式の高さを誇ります。広大な境内には、本堂、開祖堂など七堂伽藍と4つの門が配され、静かで荘厳なたたずまいをみせています。
本堂
安永7年(1778年)に再建され、享禄年間(1528年頃)に造られた正面の釈迦如来、向かって右の大日如来、左の阿弥陀如来が本尊として祀られています。
開祖痛幻寂霊禅師
通幻禅師は總持寺二世峨山韶碩禅師の弟子で、後円融天皇に請われ、永澤寺の開祖となりました。通幻禅師系統の寺は全国に8900ヶ寺に及ぶといわれます。開祖
ガンダーラ
紀元後2〜3世紀に仏像源流の地・ガンダーラ地方で制作された10数点の石仏を展示しています。ギリシャ文化を重んじる美しい姿はガンダーラ美術研究の貴重な資料でもありますガンダーラ
主な文化財
後円融天皇直筆の「青原山」の額がかかる山門の楼上には「一燈恩易代」(1660年頃)の文字が刻まれた十一面観音と十六羅漢が、また本堂内には、火防に霊験あらたかな秋葉三尺坊大権現が祀られています。さらに道元禅師、峨山禅師肉筆の書は、希有なる法宝であり、豊臣秀吉の妻、北政所ご寄進の豪華絢爛な沈金之蒔絵箱をはじめ、多数の文化財を有しています。ご親筆
毘沙門天
毘沙門天をご本尊とする奈良・生駒の御本山真言宗信貴山より特に許され、ご分身を勧請し妙高閣の伽藍守護神としてお祀りしています。毘沙門天がささげる左手の宝塔は無量の知恵、右手に持つ宝棒は無量の財宝が湧き出るといわれ、福徳財富の神として尊崇されています。毘沙門天
秋葉三尺坊大権現
本堂内には、火防に霊験あらたかな秋葉三尺坊大権現が祀られています。毎年3月28日には火ぶせ、災難除けを祈願する秋葉大祭が行われます。
大観世音菩薩
通幻禅師の誕生が母君の命と引き替えであったことを思い、まだ見ぬお母様を観音菩薩の姿に変えて捧げたもので、やさしく美しい姿の中にも自立をうながす厳しさを含みもちます。 台座は古代型九重座葺き蓮弁、光背は舟形水煙透し彫りに天女を配し、仏天蓋は直径3m、身丈4.2m、総高9.2mの大仏です。観音様
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